2023/01/30 02:03





寒い日はあたたかいココアをたっぷり注げる大きめのマグカップを。


またある時は、適温で飲み切れる小さめのカップに紅茶を注いで、丁寧な暮らしを。


淹れる物、その日の気分によって使い分けたいカップたち。


作家さんが作るカップはとても個性豊かなのですが、中でもカップの雰囲気を大きく左右するのは『取手』だと思っています。


今回は、『取手フェチ』である私が、取手の部分だけをクローズアップしてご紹介したいと思います。


まずはスタンダードな取手たち

( じゅん陶房 しのぎマグ / ¥2,500)

耳のような形をしていて、カップの中央に付けられているこの取手が一番よく目にするタイプではないでしょうか。


たっぷり入るマグカップなので、指が2〜3本入るようグリップ力のある取手が付けられていますね。


クセがなく、プレゼントにもよく選ばれる優等生なマグカップです。

( 翁明窯元 / sold out )

先ほどのマグカップに比べると小さめのマグカップ。


こちらもスタンダードな取手が付けられていますが、本体のサイズが変わると違う印象に見えてきますね。


コロンと可愛いシルエットをしているためか、イラストで書く耳の大きなお猿さんのよう。


( 柴田裕子さん ヘリンボーンマグカップ / ¥2,970 )

個性豊かな本体に対し、取手はスタンダードなこちらのマグカップ。


好きなものを貫いているのに、決してオラオラ系ではないところが作家さんのお人柄を表しているような。


よく見たらスタンダードじゃない


ぱっと見、スタンダードな取手がついているようなこちらのマグカップ。

(古谷製陶所 アメゴスマグ / sold out )

しかしよく見ると・・・

つんっ。

角が優しく立っているではありませんか。

(ズキューーーーン)


本人は平静を装っていますが、これは確実に自分が可愛いと知っています。


これはあざとい・・・。

反則級の可愛さです・・・。


( 高田寛子 / sold out )
続いてこちらのマグ。よく見ると取手の位置が中央ではありません。

底の方からついているタイプです。
そして・・・
よく見ると取手がソフトに角ばっています。
俗にいうツンデレってやつです。
(そうなの?)

太くしっかりついているので、取手が取れちゃった・・・なんてこともなさそうですね。


( マノメタカヒロ  / sold out )
こちらも一見普通の取手ちゃん。
でも横からみると・・・

こんな細かいところに加工が施されているではありませんか。
まるでヨーロッパの家具のような、アンティーク感漂う装飾に惚れ惚れしちゃいますね。


取手の概念を覆すデザイン


ここからはよく見なくともぱっと見からその個性が溢れ出る取手たちをご紹介したいと思います。
( 美濃焼 / sold out )
車で例えるならハスラーですね。
丸いものより、カクカクした物が好きという方にぴったりのマグカップではなかろうか。

1 : 1 のスクエア型の雰囲気に合わせて、取手までもカクカクに。
さらに変形させることでさらに個性が際立っているような。

優しい見た目とは裏腹に、嫌われることを恐れない芯の強さがありますね。

そういえばこのカップを愛用してくれている人もそんなお人柄なような・・・。


( 中野明彦 / ¥ 2,860 )
このちんまりとした可愛らしい取手。
可愛いのはサイズだけではなかった。
よくみるとうっすら、装飾が施してありました。

先ほどのマノメタカヒロさんの取手もこのような装飾がされていましたが、やはりヨーロッパなど、海外の雰囲気を取り入れている作家さんはこういったところまで芸が細かい・・・。

同じ装飾方法でも、取手のサイズや厚み、質感によってこんなにも雰囲気が変わるんです。
はぁ〜ぷっくりしたこの厚みがたまらない。


さらに個性が強い取手たち


『〇〇な取手をしたマグカップ』とお問い合わせいただくことが多く、もはや本体よりも『取手の個性』の方が目に付くのがこれからご紹介するマグカップたち。

( 信楽焼 / ¥3,300 )
藤原純さんが手掛けているマグカップ。
『 取手がグニャ〜ってなっているやつ 』なんてお問い合わせいただくことが多いですが、
中でも面白かったのは・・・

『 ヤンキーのバイクみたいな取手のやつ 』。
これには思わず笑いが吹き出しました。
( 表現がユニークな人って羨ましい )


( 信楽焼 / ¥2,860 )
こちらはよく『魔法のランプのような取手をしたカップ』と言われます。確かに。
指が1本入る程度の大きさです。
取手の個性もですが、脚つきのカップってところもまた珍しい。

こちらは滋賀県の藤原純さんの作品で、普段はこれよりもさらに深いオーラを放つ作品を作っていらっしゃいます。

これが一番シンプルなのかな〜っと思います。(これで一番シンプルってのがすごい)

( 古谷製陶所 / デミタスカップ ¥ 3,960 )
続いてこちら。

デミタスコーヒーを淹れる用のカップなのでかなり小さいカップなのですが、見ての通り珍しい取手。
クローズアップすると、何やらお魚のヒレのような装飾が。

愛用してくれているお客様からの愛称は『ミニふぐちゃん』。
本体のシルエットと色が、フグを連想させるのかも。


(信楽焼 / ¥2,420 )
これまた個性際立つカップは、お察しの通り藤原純さんのもの。

スクエア型でカクカクしたデザインの本体にはやっぱり、角ばった取手が似合いますね。
しかしながら、取手の概念を覆しまくっているこの発想力は作家さんならでは。
ちなみにエスプレッソカップは本来、指を通さずに摘んで持つのがマナーとのこと。

だからこの穴はフェイク。単なるデザインです。
(でもこの穴があることで可愛さが増している気がする〜)


マニアックすぎる取手の世界、いかがでしたか?


これまでnoteというブログツールの方にはいくつか記事を執筆してきましたが、どの記事よりも書くのが楽しかったです。笑

『 そう言われると次から見ちゃう〜』
なんて、取手の世界にズブズブになってもらえると嬉しいです。